Discordでサーバーを立ち上げたりした話

Discordサーバーを立ち上げました

Googleフォームで感想の言語化を手助けするものを用意しました

どうしてそういうことをしたのか、何故そういうことをしようと思ったのか、ということを書こうと思います。

短い言葉でまとめると、純文学系の新人賞に原稿を送る、二次創作同人で合同誌を主催する以外にも、文学についてできることというのはあるのではないか、と考えることが増えました。

そこで、「書くこと」・「読むこと」・「批評・評論すること」に重きを置いたサーバー(集まりの場)を作っておこう、批評・評論をするのに言語化が難しいと耳にするので手助けできるフォームを用意しておこう、と動いたわけです。

いずれも今必要だから用意したというのではなく、少し遠い未来に向けての準備です。一年先、二年先に上手く機能していたら良いなという淡い期待を胸に、二つ共用意しました。

 

Discordサーバーを立ち上げた理由

Xや雑記や秋季例大祭の新刊の後書きで書いておりますが、2023年11月12日に開催される秋季例大祭でのサークル参加をもって、出藍文庫・近藤貴弥による二次創作同人活動は終わりを迎えます。サークル名や筆名を変更して活動するということはありません。2014年から活動を続けておりましたので、約9年の間、多くの方と出会うことができ、交流を深められ、嬉しいこともあれば悲しいこともあり、有意義な時間だったと思います。

二次創作同人活動をやめる理由は、一次創作をもっと上手くなりたい、書きたいためです。今年の文學界新人賞に出すこともでき、これまで書いてきた作品の中で一番上手いと思えた作品を送ることができ、満足しています。皆様、ありがとうございました。

公募原稿が今までの中で一番上手く書けた自信と自覚があるのは幸いなことですが、公募原稿を書いて終わりというわけでありません。新人賞を受賞したとしたら書き続けなければなりませんし、受賞作が僕という小説家の下限になります、基準になります、水準になります、比較対象になります。新しい作品を書いたとしてもデビュー作よりも下手だな、良くないと思われることが起こり得ます。

新人賞を受賞していなかったとしたら、また新人賞に向けて書く日々を再開する必要があります。あの時の作品とは違う作品が必要になります。

どちらであれ、今よりも上手い作品を書かなければなりません。

上手い作品を書き上げるためには作品を多く生み出し、その中からより良い作品へと昇華させる必要があると信じている節があります。書いて、読み返して、違和感を言語化して、修正あるいは別の作品に活かすということが必要になります。

自分一人で続けるには難しいと思います。今現在でも複数の友達や知り合いに声をかけて、色々と指摘をしてもらっているのですから。

加えて、公募原稿を書き続ける日々の辛さ、一次選考で落選した時の虚無さ、何がいけなかった分からない、周りに訊いても上手いしか言ってもらえない、運が悪かったという慰めのような言葉の連続を味わう辛さを知っています。経験したことがあります。2019年頃の公募原稿はそういう閉塞感・八方塞がりが限界に達していたと思います。

一人で書くより、公募に送る予定の作品を読み、互いに切磋琢磨できる環境があった方が良いです。誰に書いているのか分からない、この作品が自分以外の誰かが読んでいるのか分からない、この作品を他人を読んだ時に何をどう思うのか分からない……そういう不安や心配を拭える環境として、Discordでサーバーを作りました。

サーバーが活性化するのは管理者として嬉しいことかもしれませんが、一年や二年は僕ともう一人の書き手の二人でこれまでのように作品を書き、読み、評するというのが続いても全然おかしくないことでしょう。Discordのサーバーに加入するのに、一次創作の小説を一本書くという規約があるのは普通に考えれば、おかしいです。どうしてそんなことをするのか、と疑問に思われても仕方ないと思います。

理由は要項に書いている通りです。思っていたのと違ったという温度差をなくすためです。作品を書かない、読まない、批評も評論もしないというそのサーバーにいるだけで自分が上手い人間であると勘違いされるのを防ぐためです。作品が一つあれば、こういう作品を書いていますと他の書き手に読み、評することも難しくないだろうと想像しております。

 

Googleフォームでアンケートを作った理由

作品を書く、読むはできても、作品を批評する・評論するというのが難しいと知り合いの書き手が話すことがありました。自分の考えを言語化するのが難しいらしく、こちらから色々と尋ねると言語化できるようになることがありました。

作品に触れて面白かった、良かった以外の感想を届けられるようになりたい、と思われる方も度々見かけました。

一人の頭で考えるのは難しいけれど、外から手助けすれば言語化へのハードルは低くなるのではないか、と思い、何ができるのかと考えておりました。

作品が面白かった場合は何を面白いと感じ取ったのか、面白くなければどうしてそう思ったのかという候補を選択式にすれば、言語化の手助けになるのではないかと思い、作りました。

「その他」という項目があっても良かったかもしれませんが、何が面白いのか分からず「その他」を選んでしまう可能性があるので、あえて置いておりません。

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